尿管結石とエコー像(Ureteric stones and the echo images)

エコー
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背景

腎臓内部で生じた結石が尿管に詰まってしまう疾患です。

尿路結石の痛みは非常に耐えがたいものとされており、「痛みレベル」ランキングTOP10なるものによると第3位とされています。

 
 

エコー太郎も経験していますが、ここまで上位なのかなぁというほどの痛みでしたので、個人差は大いにあると思われます(ただし脂汗は吹き出ました)

  

  

尿管は腎臓と膀胱の間に存在して尿の通り道となる臓器ですが、この尿管には人体の構造的に細くなる部位が存在します。

その生理的狭窄部位は3か所存在しており、一つ目が腎盂尿管移行部、二つ目が総腸骨動脈交叉部、三つ目が尿管膀胱移行部となります。

この三か所で結石が詰まりやすいとされています。

  

腎臓結石を含む尿路結石の発症数は10万人に50人くらいといわれています。特に40代以降の男性や閉経後の女性に発症しやすい傾向です。 

尿路結石の男女比率は2.5:1、生涯罹患率は2~10%とされているため比較的多くの方が苦しむ疾患といえます。

   

   

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原因

尿管結石を含む尿路結石の原因に関しては腎臓結石とエコー像(Kidney stones and the echo images)を参照ください。

   

   

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特徴、検査

特徴、検査に関しても腎臓結石とエコー像(Kidney stones and the echo images)に記載しています

   

   

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エコー像

膀胱結石を含む尿路結石をエコーでみると、基本的には音響陰影を伴う高輝度像で描出されます。

尿管に存在する結石に関しては消化管ガスや皮下脂肪の厚さなどが原因となり、同定できないことも多いですよね。

  

対処法としては、消化管ガスをプローブにより移動させたり、尿管に対して超音波ビームを当てる角度を変えたりするとよいかと思われます。

そのため、プローブを尿管に対して腹側や側腹部、背側から当てたり、体位変換を行ったうえで評価するとよいでしょう。

   

  

しかし、このような対処をしたとしても尿管内の結石を同定できない場合も実際には多いでしょう。この場合は水腎症や尿管拡張の有無を確認するまでに留め、結石の確認に関しては他のモダリティに頼ったほうがよいと考えます。

腎盂拡張や尿管拡張の原因は結石ではなく、尿管腫瘍などの病変の可能性もあるからです。

  

  


ここから先は「尿管結石のエコー像」を提示します。

左腎盂尿管移行部に存在する結石を黄色の矢印で示しています。

径10㎜程度の音響陰影を伴う高輝度な物体が尿管内に存在していることがわかります。

  

左腎盂の拡張はプローブを側腹部に当てることで多くの方が評価可能であると思います。

しかし、この腎盂拡張の原因を探るために尿管まで観察しようと心掛けていないと、この腎盂尿管移行部の結石は見逃してしまうかもしれません。

腎盂尿管移行部は腎臓下極の皮質部分を音響窓とすれば、他の部位の尿管と比較すると音波の減衰を少なくすることができるため、描出しやすい領域であると思います。 

  

   

こちらは左尿管膀胱移行部に存在する結石を黄色の矢印で示しています。

上の2つの画像から左腎盂と左尿管が拡張していることがはっきりとわかります。皮下脂肪が薄く消化管ガスも少ないため、比較的すっきりと尿管の拡張像が描出されています。

この尿管拡張を連続的に膀胱まで観察していくと、尿管拡張の原因となる物体が見つかりました。

生理的狭窄部である尿管膀胱移行部に径10㎜程度の結石を認めます。

下の画像を見てみると膀胱壁の限局性壁肥厚を認めることから、膀胱刺激症状を伴っている可能性も考えられます。

  

  

右腎下極から3-4cm程度膀胱側の尿管内に存在する結石を黄色の矢印で示しています。

尿管内の結石を同定できた場合、その結石が尿管内のどのあたりに存在するかをレポートに記載することで、他のモダリティと照らし合わせて評価する際に役に立つことになります。

  

この位置に結石があることがわかれば、体外衝撃波結石破砕術(ESWL)の適応になるかもしれませんね。

 
 

ちなみにこの破砕術ですが、わたくしこれまでに2度経験しております。
治療中はハリセンで側腹部をペチペチと何度も叩かれるような刺激を感じますが、尿管結石の痛みと比較すると月と鼈。
個人差はあると思いますが、私においては治療中にうとうとしてしまうほどの心地よい刺激でした。

  

   

右尿管内に存在する結石を黄色の矢印で示しています。

この結石は右尿管と右腸骨動脈との交差部辺りに音響陰影を伴う高輝度像として存在していました。

この症例も皮下脂肪が薄く消化管ガスも少ないため、比較的すっきりと尿管の拡張像と尿管結石像が描出されています。

  

  

アイキャッチ画像となっている左尿管結石像です。

左腎下極から4cm程度膀胱側の尿管内に存在する結石を黄色の矢印で示しています。

プローブの当て方を工夫して拡張した尿管を追いかけていくと、音響陰影を伴う高輝度像が見つかります。尿管内にしっかりと存在していることを確認することが必要です。

というのも、消化管ガスや腸管内に存在する糞石や貯留物に関しても、大半が音響陰影を伴う高輝度像として存在しているからです。

尿管結石なのか、腸管内貯留物なのかをしっかりと鑑別するよう心掛ける必要があります。

  

   

   

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まとめ

ここでは尿管結石の背景、原因、特徴、検査法、エコー像についてまとめました。

尿管結石は消化管ガスや皮下脂肪の厚さなどが原因となり、同定できないことも多いかと思われますが、プローブの当て方や体位変換などを出来る限り工夫して評価したいところです。

エコー検査は尿路結石に対する画像検査の入り口となります。

有益な情報を出来る限り多く報告できるようにしたいですね。

   

閲覧いただきありがとうございました。

   

   

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